胸にいつの日にもかがやくあなたがいます

10年以上 同じジャンルで同人をたのしんでいました。

先日あこがれの作家さんがお亡くなりになるという
訃報を耳にしてしまいました。

かなり心が不安定だとはおもうんですが、
それも自覚できていない状態です。
でもあの人の思い出をかいておきたい、とおもって
ブログを書いています。
読みにくい想いでばかりだと思います。

すごい方でした。

すでにお亡くなりになったのは年以上前のお話、とのことですが
同人をやっていると6ヶ月くらいの体感で2年が
過ぎていたりします。
ですので今回、とても無精になっていることを
痛感してしまいました。

暑さに弱い、というお話はしていらしたので
6ヶ月くらいでまた、会えるとおもっていたんです。

でも好きなジャンルの映画、アニメの第○期がきまった、という
情報があってもTさんが出てきてくれることはなかったんです。

なので。すこし。予想していたことはあったんです。

もともとご病気でしたし、たまに入院をされていました。
確かめるのが怖かったんです。
シュレディンガーの猫のように、蓋を開けなければ
楽しい世界にいてくれると思いたかったです。

とても悲しいです。

もうあの漫画が読めることはないのか、
ギャグに逃げがちなあの方が
叩き込んでくるせつないあの展開。

違うジャンルに離れはしましたが
同じイベントにでれば
ご挨拶できたあの幸せ。

そして2年遅れでやっと再び同じジャンルに
はまったのに、もうあの人はおらず、
あの方のキャラを読む事はできないという衝撃でした。



よくイベントの後、コンサートのあとに
ごはんをご一緒させていただきました。

美味しそうにビールを飲むところも
低いタバコを煙くないように吸うのも
覚えています。

あまり食べ物に執着はなかったように
思いますが、やはり推しの話をみんなとするのは
とてもたのしそうだったとおもいます。

ご自分にもすこし執着の薄い方でしたが
描いてくださるマンガはとてもせつなく
たのしく、攻殻機動隊みたいなギミック
ギリシャ神話のエッセンス
ハリネズミのジレンマ、という単語を
知ったのもこの方のマンガでした。

あの右手がうらやましかったです。
いつか彼女にすごい、と言われるようなマンガを
描けるようになりたかったです。
(実際はモデルがあったら模写がすぐできる、というような
ハイパーな眼と脳をお持ちの方でしたし、修練もされて
ましたので同じ位置にたつのは無理でした。)

わかってはいるんです。
でも目標にできるモチベーションが
彼女のマンガにはありました。

友人としてかなしいのと、あの作家さんの作品がもう読めない
のか、という二重のかなしみで不安定になっているんだとは
おもいます。

攻殻機動隊が好きで、靴を描いたり
手を少し大きめに描くのが好きだったそうです。
枕ひとつ描いてもシワの入れ方で
たるんとした布感がみえて、枕の感想をおくったこともあります。

合同誌をつくった時には、お互いに遅筆で
励まし合いながら1年近くかけて完成させたのも
いい思い出です。

彼女の軍服が読みたくて、無理でもなんでも
軍ものパロをやったことは胸をはれます。

ご病気になる前から、ほんとうに悲恋ものがうまくて
うまくて…何度ハッピーエンドにしてくれ、と
笑いながら頼んだかわかりません。

よく私の好きなカップリングは幸せにしてもらいました。

初めて同人誌を作ったジャンルで
神サマみたいに素敵な作品を描く方で
彼女に声をかけられる位置になりたい、という欲望も
たしかにあって、マンガを描いていました。
初めてファンレターもお送りしました。

昔はHPでしたので、他の方が彼女をお酒に
誘うのを横目に見ながら、通って通って
なかよくなれたのは本当に奇跡だったとおもいます。


どれだけ褒めてもたりません、
あの骨!関節!ごつい靴のうまさ!
でも可愛い表情。
そしてアクションシーンまで描いてくれる
度量のひろさ。
せつない、わかりやすい単語なのに
胸を突く言葉。

台詞が手書きで、あの彼女の癖のある
文字が好きで好きで。

彼女の本は宝物です。
いつまでもあの世界が更新されていてほしかったです。

描いてさえいたら、いいのか。
そう思うこともありますが
クリエイターのサガなんでしょうか。
なによりもあのマンガが彼女だったと
思います。


無茶を言って古い完売の本を在庫から
いただいたり、カラーの絵をコピーさせていただいたり
あんなに幸せな同人ジャンルはありません。

再びかぶったジャンルで、彼女に胸をはれるものが
かけるかはわかりませんが
描けるあいだは描きたいとおもいます。


どうか、どうか直前まで彼女がたのしんで
生きていてくれたことをいのってやみません。


同人等は身体に負担はかかる、という話題をよく
最近ききます。もちろん無理はいけない、と思います。
ですが、具合のよくなった直後に
笑いながらコンサートで前に進む彼女に
慌てて着いて行って、終わってねじのきれた彼女を
支えてもどってきたときに

これがないと生きていけない、というものは
あると思いました。

同人などの楽しみが、生きる希望として
楽しめるように

ゆっくり楽しめますように。


私のあこがれの人でした。
しんみりするよりも激しいドラムの曲が好きだとは思います。